日本でもよく目にする猫、『キジトラ』。
美しい毛並のキジトラ猫は、猫界代表のツンデレ猫とも言われています。
これからキジトラ猫を飼う予定の方、飼いたいと思っている方必見!
キジトラ猫の性格やしつけ方法を徹底解説いたします。
キジトラ猫の特徴
日本猫の中で一番多い毛柄と言われているのがこのキジトラ猫です。キジトラ猫は日本猫の原型とも言われており、古の時代から生存し子孫を残してきました。
よく目にしたり耳にしたりする機会が多いキジトラ猫ですが、他の猫と違ってどのような特徴が見られるのでしょうか。
模様の特徴
見た目も美しい毛並のキジトラ猫の模様を『ブラウンマッカレル・タビー』と呼んでいます。その名の通り魚のサバの縞模様という意味が込められています。
こげ茶をベースとした毛並に、濃い縞模様が入っているのが特徴です。そして額にはローマ字のMに似た模様と、目尻から頬にかけて伸びるクレオパトララインもとても魅力的です。
名前の由来
トラ猫にはキジトラ猫の他に、サバトラ猫、茶トラ猫と呼ばれる種類が居ます。
全て日本猫の柄を見て呼ばれている名前ですが、キジトラ猫はその名の通り鳥のキジ(メス)にも模様が似ていることから、このように呼ばれるようになったと言われています。
キジトラ猫の祖先
日本最古の猫と言われている『リビアヤマネコ』は、キジトラ猫の祖先だと考えられています。なぜなら、1300年ほど前に、ネズミ駆除の為に中国から日本に連れてこられた猫こそ『リビアヤマネコ』ではないかと言われているからです。
リビアヤマネコはキジトラ猫に限りなく近い、茶色の縞模様の毛並をしています。
これをきっかけに日本にはキジトラ模様の猫が増えたとも言われています。
キジトラ猫の性格
リビアヤマネコが先祖と言われているキジトラ猫の性格は、野性的な一面を強く残しているとも言われ、警戒心もとても強いことが特徴です。
この野性味溢れるキジトラ猫を飼うにあたって、どんな性格なのかをよく知っておきましょう。
警戒心が強い
野生の血を強く引いているキジトラ猫は、他の猫よりもダントツに警戒心が強いです。
成長時期にもよりますが、キジトラ猫は飼い主に慣れるまで、多少の時間がかかることがあります。飼い主さんが距離を縮めたくても、キジトラ猫は自分に都合の良い一定の距離を保ちます。
あまり近づきすぎてしまうと嫌われかねないので、向こうから歩み寄ってきてくれる時まで気長に待ちましょう。
好奇心旺盛
活発でやんちゃな一面も持ち合わせているキジトラ猫は、とにかく遊ぶことや体を動かすことが大好き。
遺伝的に狩りを得意とするので、目新しい物やおもちゃには敏感に反応します。
甘えん坊
一般的に猫のオスは甘えん坊な猫が多いです。
警戒心の強いキジトラ猫のオスにも、甘えん坊の性格の子は多く居ます。一度警戒が解けると飼い主さんの後をついて行ったり、撫でてもらったり抱っこされることが好きな子も居るのです。
ちなみにキジトラ猫のメスは、比較的大人しくマイペースな子が多いと言われています。
シャイでツンデレな一面も
本当は甘えたいけど、その気持ちを知られたくないような行動をとるキジトラ猫も居ます。
自分が思っていることと少しでも違うような行動を人間がとると、明らかに不満げな態度をとったりもします。
キジトラ猫が何か意志を持って行動してるときは、手助けなどせずそのまま好きなようにさせてあげて下さいね。
キジトラ猫を飼う準備
キジトラ猫は警戒心が強く、運動量の多い猫です。猫と人間が干渉しすぎない距離を意図的に作り出す空間が必要です。
野生の血が濃いキジトラ猫には、安心できる寝床をいくつか用意してあげましょう。
キャットウォークやキャットタワーも好みます。高いところから自分の縄張りをいつでも見渡せる空間は、キジトラ猫にとても向いていると言えます。
人間の環境に慣れない場合は、ストレスも溜まりやすいので爪とぎもしっかりと用意してあげましょう。
ご飯やお水もあまり人目のつかない場所に用意してあげるといいかもしれません。そしてトイレはなるべくご飯を食べる場所から離してあげて、落ち着くスペースに設置してあげて下さい。
多頭飼いの場合には、まずは他の猫との相性をしっかり把握しましょう。相性が良くないと喧嘩が絶えず怪我もしやすくなってしまうので、別の部屋などに離して様子をみてあげて下さいね。
環境に順応することによって、しだいに警戒心も解けていき、少しずつ落ち着いた性格に成長してくれますよ。
キジトラ猫のしつけ方法
猫を飼うときに、どんなしつけをするべきなのか考えますよね。猫を初めて飼う人だったら、尚更だと思います。
ではキジトラ猫を飼うにあたって、なにか特別なしつけ方法はあるのでしょうか。
ご飯の場所を定着させる
警戒心が強いキジトラ猫は、ご飯を食べているときも気を抜きません。
誰かが見て居たり、横取りされそうになると、食事をとることをやめてしまったり、別の場所に餌を運んで食べるようになることもあります。
静かな落ち着ける場所を定位置として、毎日ご飯をあげるのが一番です。
トイレはいつも清潔に
キジトラ猫以外の猫にも言えますが、猫はとてもきれい好きな生き物です。
トイレが汚れていると別の場所で粗相をしてしまいます。でもそういう場面に出くわしたときは、頭ごなしに怒らないであげて下さい。
ここは掃除してあげなかった自分が悪いと受け止め、しっかりとしたしつけを心掛けましょう。
コミュニケーションを忘れずに
しつけと言うとちょっと違うかもしれませんが、キジトラ猫が遊びたい気持ちを前面に出してきた場合には、その気持ちに応えて沢山遊んであげて下さい。
楽しくて仕方がないと、耳や尻尾をピンと立てて走り回ったり、おもちゃを銜えて持ってきてくれたりと、身体の全てで気持ちを表現してくれます。
このようにキジトラ猫の性格は偽りのないストレートな一面も持ち合わせています。その中でのスキンシップは、猫と人間の大切な信頼関係を築くことが出来るのです。
まとめ
ヤマネコを先祖に持つと言われる野性味溢れたキジトラ猫は、日本猫の代表と言っても過言ではない種類の猫です。
キジトラ猫は人間に懐いてくれないというイメージが定着していますが、ご紹介したように個体差があるため一概にそうとは言えません。全く同じ人間が居ないように、全く同じ猫も居ないのです。
キジトラ猫を飼う際は、その子の性格をしっかりと理解し、その子にあったしつけ方法で大切に育ててあげて下さいね。