ラグドールという言葉を調べてみると、「ぬいぐるみ」という意味が出てきます。
この名前の通り、ラグドールという猫ちゃんはふわふわ、もふもふのぬいぐるみのような猫ちゃんです。
今回は、もふもふしたいNo.1のラグドールの飼い方についてご紹介します。
また、ラグドールの性格や値段、かかりやすい病気も解説していきます。
ラグドールってどんな猫?
ラグドールの起源
1960年代、アメリカのカリフォルニア州でラグドールが誕生します。
ブリーダーのアン・ベイカーが、「ジョセフィーヌ」と言う名前の白い猫を元に、ペルシャとバーマン、更にバーミーズなどを交配させて誕生しました。
アン・ベイカーは、IRCAという組織を設立し、「IRCA登録のブリーダーしかラグドールという名を使うことができない」というビジネスモデルをつくります。その後1975年に、デニー・デイトンを中心としたグループが、独自の活動でラグドールを広めていきました。
「ラグドール」の名前の由来は「(布製の)ぬいぐるみ」を意味する「ragdoll」です。
ラグドールの特徴
体形は「ロング・アンド・サブスタンシャルタイプ」です。長く、がっしりした大型のボディタイプで、骨太で重量感があります。
大きな猫として有名なメインクーンもこのタイプです。他の猫と比べて非常に大きくなります。体重が10kgを超えることもあります。
丸い顔に大きなブルーの瞳が印象的ですね。頭部が平らで、耳と目の間が少し離れている顔つきです。
ラグドールの毛色
「ぬいぐるみ」という呼び名を持つ猫ちゃんですので、もふもふするにはぴったりのミディアムロングの被毛です。
ラグドールは子猫のときには、すべて白の毛色です。成長するにつれ、毛色が変わってきます。
(1)カラーポイント
顔の中心や全体に、濃いめの毛色が現れます。
しっぽ、耳、手足などの先端に、顔と同じようなアクセントカラーが見られます。
色は、シールポイント、ブルーポイント、レッドポイントの3種類です。
(2)ミテッド
カラーポイントとも似ていますが、お腹の周りにもアクセントの濃い毛色が現れます。
手足は、カラーポイントと異なり、両手足が白くなっているのが特徴です。
白いソックスを履いているようにも見えますね。
(3)バイカラー
鼻のてっぺんから口の周りにかけて、白い毛でおおわれています。
頭から背中までは、茶色や灰色ですが、足やお腹は白い毛になります。他のカラータイプと比べて明るめの色が特徴です。
バイカラーの組み合わせは白×シール(茶色)、白×ブルー(灰色)、白×レッド(赤)などいろいろあります。
(4)トーティ
バイカラーと同じく2色の毛色です。
はっきりと分かれているバイカラーと比べると、色が混ざっており、マーブルのような毛色の子もいます。
混ざり具合も個体によって違います。
(5)ソリッド
単色の毛色のラグドールです。
色はホワイトとブラックの2種類です。
ラグドールの性格
飼い主に従順で賢い
ラグドールは非常に賢く、他の動物とも一緒に飼っても大丈夫な子が多いと言われます。
つまり、人間の赤ちゃんが少し騒がしくても、怒ったり、おびえたりしないということで、一緒に居ても大丈夫ということです。
飼い主に従順で、人の話す言葉も理解します。
初めて飼う猫としては、飼いやすいと言えます。
大人しくてのんびり屋
体格も大柄なラグドールは、大人しく、のんびり屋さんが多いです。
大らかな性格で、鳴くこともほとんどないようです。
もし鳴いたとしても,控えめで小さな声で鳴くので、近所迷惑にもなりにくいですね。
狩りや運動への関心は低い
おっとりしている分、本能の名残である「狩り」への関心は薄いです。中には、キャットタワーに上らない子もいるようです。
オスのほうがメスよりもやや活発な子が多いので、おもちゃで遊んだりするならオスがおすすめです。
それでも、他の猫に比べると大人しめな子が多いですね。
ラグドールを飼うときに必要な費用
ラグドールの値段
10~15万円くらいが平均価格です。
ペットショップで買うか、ブリーダーから飼うかで価格には違いが出ます。
ブリーダーからの購入の場合、オスの子猫だと25万円程度、メスの場合だと28万円程度になることもあります。メスは繁殖ができるという理由から、やや高めの設定になっています。
濃茶もしくはビター・チョコレートの色が足先などにポイントで入っている希少色の場合は、50万円を超える子もいるようです。
餌代
ラグドールは、大きな猫ちゃんです。
そのため、他の猫よりも多く食べる傾向があります。1カ月の餌代は約5200円です。
がっしりとした筋肉質な体形ですので、離乳食が終わった幼猫くらいから、高たんぱくな食事になるように心がけましょう。
やや長めの被毛ですので、毛艶を良くするオメガ3脂肪酸を多く含むサーモンも取り入れましょう。
長毛種は尿管結石にかかりやすい猫なので、原因になる尿のPH値を安定させる効果がある「キナ酸」を配合されているフードもいいでしょう。
飼い始めに必要なグッズ
ケージ(6000円くらい)
おとなしい性格なので、なくても専用の部屋があるならば問題ありません。
専用の部屋がないのであれば、落ち着けるケージを用意すると良いでしょう。
特に子猫の場合は、留守番のときにはケージに入れることを想定して大きめのケージで2段以上高さがあるものがおすすめです。
食器(1000円~5000円)
大きな猫ちゃんなので、当然力も強いです。
ひっくり返してしまわないように、底にゴムがついているものを選ぶといいでしょう。
水のみボウルは、小さいものだとひっくり返してしまうこともあります。大きめで重量感のあるものを選びましょう。
トイレ用品(4000円くらい)
トイレはいろいろと種類がありますが、ラグドールが大きくなったときのことを考えて購入しましょう。
フード付きだと砂の飛び散りは少なくなりますが、大きくなったラグドールだとちょっと狭くなってしまうかもしれません。
成長に合わせてトイレの広さも見直しが必要です。
ケア用品(5000円くらい)
他の長毛種に比べると、毛玉はできにくいですが、それでも毎日のブラッシングは欠かせません。
長毛種は換毛期には、かなりの量の毛が抜けます。シャンプーも必要になります。
ペット用シャンプーも肌に合う、合わないもありますので、シャンプー後の猫ちゃんの様子を確認するのは大切です。
病院費用
飼い始める前には予め、かかりつけの病院を探しておきましょう。
予防接種や避妊・去勢手術の料金も確認しておくことも忘れないでください。
ラグドールがかかりやすい病気3つ
病気① 毛球症
長毛種の猫ちゃんはかかりやすい病気です。
グルーミング(毛づくろい)で舐めて飲み込んだ毛が固まりになってしまい、腸が詰まってしまいます。
症状としては、嘔吐や食欲不振です。毛玉除去剤をなめさせ、毛を排出することで解消します。
長毛種は特に毛玉になりやすいので、毎日のブラッシングが予防方法となります。
病気② 尿結石
腎臓、尿管、膀胱、尿道などに石ができる病気です。
尿がアルカリ性に傾くことでできる「ストラバイト結石」と、酸性に傾くとできる「シュウ酸カルシウム結石」があります。どちらも栄養の偏りが原因です。
肥満も尿結石になる可能性を高めます。ラグドールは、大人しく、あまり活発でないので、肥満にならないように注意が必要です。
尿のPH値を安定させる効果がある「キナ酸」を配合されているフードを与えるのもよいでしょう。
病気③ 肥大性心筋症
比較的先天性の疾患が少ないとされているラグドールですが、肥大性心筋症はラグドールに多いと言われます。
心臓の筋肉が厚くなったり、薄くなったりする、心臓病です。はっきりとした原因は分かっておらず、薬を飲み、症状が出ないようにします。
悪化すると、心不全、麻痺、突然死の危険がありますので、早期発見が大切です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ラグドールも他の種類の猫ちゃんもそうですが、買うときには信頼できるブリーダーさんから買うことをおすすめします。
大きくて、長めの毛をもつラグドール。猫飼いさんがラグドールを「もふもふ」したいと思ったかもしれません。
「ぬいぐるみ」の名前を持つラグドールは、おおらかで、ゆったりとしている性格の猫ちゃんです。「もふもふ」を堪能したい飼い主さんにはうれしい猫ちゃんかもしれませんね。
もしかしたら、赤ちゃんがいる家庭では、子守りもしてくれるかもしれませんよ。