【猫のフィラリア症の感染率】症状、予防法、治療費について

健康・病気

フィラリア症という病気をご存知ですか?

犬に多いと言われているフィラリア症ですが、猫ちゃんもかかる可能性があります。

ご存知ない飼い主さんもいるのですが、フィラリアにはたくさんの種類があり、犬以外でも人間や他の動物でも感染する可能性があるのです。

今回は、猫のフィラリア症についてご紹介します。

フィラリア症ってどんな病気?

フィラリアというのは、線形動物門双腺綱旋尾線虫亜綱旋尾線虫目糸状虫上科に属する動物の総称です。(何のことやらわかりませんね。)簡単に言うと、寄生虫の一種で、そうめんのような形をしています。

よく知られているのは、蚊を介した感染経路です。ブヨやノミ、ダニなど血を吸う虫を介して感染することもあるので、注意が必要です。

フィラリアは感染した動物の体内で幼虫(ミクロフィラリア)を産みます。ミクロフィラリアは、感染した動物の血管の中を浮遊します。蚊がその動物の血液を吸うと、血管内のミクロフィラリアが蚊の体内に入ります。

蚊の体内で成長し、2週間程で感染能力を持った感染幼虫となります。感染幼虫を体内に持っている蚊が別の動物の血液を吸うときに、感染幼虫が入り込み、別の動物も感染するのです。

症状

フィラリア症になった猫は、どんな症状が出るのでしょうか?

犬に出るフィラリア症の症状と違い、猫の場合は肺に症状が多くみられます。症状としては、咳、苦しそうな呼吸、嘔吐、食欲不振、体重減少などがあります。ただ、他の病気でも見られる症状なので、発見が遅くなることも少なくありません。

初期の症状だけでは、判別しづらく、突然死に至ることもあります。死後、フィラリア症だったと判明するケースもあるようです。

フィラリア症の検査

主に、抗原検査、抗体検査という血液検査で診断します。

抗原検査の場合、フィラリアのメス成虫が体内に寄生している場合は陽性になりますが、オス成虫が寄生している場合は、偽陰性となることもあります。

抗体検査は、猫の体内でフィラリアをやつけるための「抗体」と呼ばれる免疫であるグロブリンを検出することによってフィラリアかどうか診断する方法です。ただし、フィラリアがいなくなった場合でも、抗体は残っているため、陽性になることがあります。

フィラリアの診断は、血液検査だけでは確実ではありません。レントゲンや心エコーなども併せて総合的に判断する必要があります。

フィラリア症の治療方法

残念ながら、フィラリア症は現在のところ、簡単には治すことはできません。

動物病院でも自然治癒を推奨していることが多いようです。そのため、苦痛を和らげる対処療法が主になります。

フィラリアは心臓に寄生するため、手術で取り除くこともあります。しかし、手術をしたとしても肺に出た症状は残るため、薬を飲むことで症状を和らげる必要があります。

フィラリア症の治療にかかる費用は?

注射

フィラリア成虫を死滅させるための注射による治療です。メラルソミンというヒ素を注射して行います。一回の注射で4,500円~9,000円前後です。

強力な薬で打ってから1年間効果が持続します。ただし、むくんだり、熱が出たりという副作用がでることがあります。

ショック死したという報告もありますので、飼い主もきちんと副作用を理解した上で接種しましょう。

外科手術

駆虫できない場合には、手術で直接フィラリアを取り除きます。

首の付け根から血管に専用器具を入れて、直接フィラリア虫を取り出します。費用は平均で7万円~8万円です。

当然ですが猫ちゃんにもかなりの負担となりますし、大動脈に詰まったフィラリアを取り出しても、心臓や肺は元には戻りません。

フィラリア症に感染しないための予防法

ここまでお伝えしてきましたが、フィラリア症がいかに怖い病気かがおわかりいただけたと思います。

一度かかると、治療が困難なこともわかりました。最良の方法は、フィラリア症を予防することです。

フィラリア症の予防薬は、一般的には液状のタイプで首の後ろの皮膚に垂らすものが多いです。猫ちゃんが舐めない位置であることがポイントです。

錠剤もありますが、飲むのを嫌がる猫ちゃんが多いですので、スポットタイプがおすすめです。

レボリューション猫用

ノミ、ダニの駆除のお薬として有名ですが、フィラリア症の予防薬でもあります。

大手のショッピングサイトでの購入はできませんが、動物病院や、ペット医薬品専門店でのネット購入ができます。3回分で約5,000円です。持続時間が1カ月ですので、蚊の多い5月~10月は毎月使用します。

お薬なので、副作用もあります。下痢、嘔吐、元気がなくなるなどの副作用が出ることがあります。

投与するのは、「動物病院が空いている日にする」「午前中に投与する」など工夫して使用しましょう。また、初めて投与する際には、獣医さんにも相談するようにしましょう。

ブロードライン

子猫用と成猫用に分かれています。子猫用は3回分で3,200円ほど、成猫用は6回分で6,100円ほどです。

効果持続時間も約1カ月なので、前述のレボリューションと似ている点が多いです。

前述のレボリューションは、主にノミの駆除に効果があります。ブロードラインは、マダニ、ノミの駆除と合わせて、猫の消化器官の寄生虫も駆除できるというメリットがあります。したがって、フィラリア症の予防だけでなく他の寄生虫駆除にも適していると言えます。内服薬を嫌がる猫ちゃんには、おすすめの予防法です。

副作用は、よだれを垂らす、投与した部分の脱毛、脱色などがあります。すでに、フィラリア症にかかっている猫ちゃんで重症化している場合には、重大な副作用がでることもありますので注意してください。

インターネットからでも購入可能ですが、初めて使用するのであれば、獣医さんにも相談した方がいいでしょう。

まとめ

現在日本では、10匹の猫のうち1匹はフィラリア症といわれています。フィラリア症にかかる猫は、蚊やノミからの感染ですので、当然ながら外猫(半室内飼い含む)が多いのは事実です。

しかし驚くべきことに、フィラリア症の割合は完全室内飼いの猫が4割というデータがあります。蚊やノミ、ダニが感染経路になっているので、室内飼いであっても、感染リスクはあるということなのです。

大切な猫ちゃんが苦しむのを避けたいのは飼い主としては当然でしょう。フィラリア症のことをよく知り、予防をしっかりとすることが大切です。